酔いもさめて、改めておなかがすいて目が覚めたので、最後の一つのインスタントミニそばを食べる。夏はこの時間帯が一番すきだ。うんと暑いのもいいけれど、ひんやりした色の空と、ひんやりした空気とスズメとかの鳴き声。だんだん薄ピンクか 薄紫みたいな色に変わっていくのを見ていると、やっと眠れる、ああ、朝だ、と感じていた高校生の自分を思い出す。あの頃は苦い記憶でしかないのに、この時間帯がすきなことは変わっていなかったことになんだか奇妙な安心を覚える。